2010年7月1日木曜日

[紹介] 小川水素の「ダンス」の作り方

AAPAで活動し始めて、興味を持ち始めたダンスですが、まさか自分でもやってみたい「ダンス」に出会えるとは、思ってませんでした(高校時代もストリート風ダンスはやってましたが)。その「ダンス」を行っているのが小川水素さんです。



その「ダンス」の特徴とは、


A:ルールを共有する

舞台上のダンサーは身体の形を共有(振付)するのではなく、行動のルールを共有している

→哲学を作り概念的に利用する


B:根本的な身体の動きによる創作

身体の基本的機能と重力の要素によって、物理的に導きだされる身体の動きから創作している

→物理的な事象に基づく創作


X:ダンサーの思考の排除による意識の集中

「自分の身体」と「他人の気配」に対して意識を集中する事によって、複数での動きを成立させる



と、ざっくり挙げてみました。

AとBについては、メディアアート作品の特徴と近いのではないかと、個人的に思います。


メディアアートの場合、

・Aについては

作品が目に見える(または聞こえる)最終形態を、作家が定めたルールによって結果的に導きだすという手法。

プログラミング、スイッチングなどを利用し、その設置環境の情報を動的に編集してアウトプットする、

という事に近いと感じています。


・Bについては

扱う事象として、個人的、独創的なストーリーを軸とするのではなく、物理的に存在する作用を利用していく。

音の可視化、光の情報利用など、物理現象そのものを扱うことが多いのもメディアアートの特徴といえるでしょう。


メディアアートの醍醐味である、観客が演者(作品)に対してアプローチする、

ということはまだ模索中ですが、そのような可能性も非常に大きくあるのではないかと感じています。


そして、メディアアートでは、なかなか表現できないことが、Xの項目です。

これは、完全に感覚によって身体を連携させていく行為で、ダンスならではの表現です。

ダンスでは、音楽によって、身体を同期させていくケースが多いのですが、

水素さんの創作では、音楽ではなく、身体と身体の気配によって同期させていきます。


一見、A、Bによって、非常に計算的に創作されているのかと思いきや、最終的な身体の連携は、Xの「人の気配の感覚」だ、

という点が、人がやるからこそ面白い創作であり、プログラミングやデバイスを通しては感じる事のできない、人の機能感覚的な表現といえます。



実際に行ってみると、そのプロセスは、ヨガなどに通じる、自身の身体に対して意識していく事に、多くを割きます。

身体のバランスを整えて、人の本能的機能が素直に体現できる状態にする。その状態で、A、Bの手法で、舞台作品として創作していく。


この創作プロセスに参加すると、身体も整えられていく。そして、人の自然の状態を作品として見せていく事に、自分は魅せられてしまいました。さらに、いわゆるダンサーの身体をしていなくても参加可能である事。むしろその方が作品として意義があるという事が、最たる価値だと考えます。


これが小川水素の「ダンス」です。



そのWSとショーイングがあり、自分もショーイングにも参加します。(初!)

その情報はこちら

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