2011年5月23日月曜日

舞踏の音響 [雑感]

感触としては、演者と共に舞台に立っている気分。
実際、音もパフォーマンスする事を求められる。
ここ数年、何度かオペレーションをしたけれども、昨晩やっと取りかかり方が少しは見えてきたのかと感じた。

10年程、DJをやってきている。
いわゆる音響家としてのキャリアはなく、技術的な知識は少ないが、
クラブに限らず、雰囲気、時間の流れ、展開に関しては経験してきていると思う。

音響において、音質のキープは最低限必要。
この舞踏の舞台において必要な事は、"パフォーマンス"であり、
つまり、音楽鑑賞会ではないという事。楽曲の忠実な再現だけを求めない。

会場の特性を感じて、使用する楽曲の響き方をつかむ。
国柄、政情、街(環境)の雰囲気を感じながら、作品の展開、演者の集中度の流れに慣れる。
開場後に客層を眺めて、雰囲気も感じながら、アナウンス、BGMを使って、幕開けへ運ぶ。(既にここから作品が始まっている。)
幕が開くと、ホワイトノイズですら演出となる。(これが舞台上に立っているのと同じ緊張感。)
楽曲を楽しみながら、演者の動きに集中し、気を合わせて、時には耳に刺さるようなノイジーさも交え、時に再生音として、
適度なタイミングで楽曲の美しさを"使用"し、舞台上でダイナミックに変化する存在としてコントロールする。

DJブースで行っている事と重なる事が多い。
ダイナミックに変化する事を"見せる"事は、舞踏音響ならでは。
楽曲は演出家(今回は演者当人)が選ぶが、楽曲の型を借りた自分が舞台上に存在した時に、
その場の空気の瞬間瞬間にエモーションが生まれて、観客に伝わる事になる。

頭ではわかっていたつもりだったが、今回で実感した気がする。
とんでもない所にいる。有難。









2011年5月22日日曜日

海外仕事 [メモ]

目標はいかにストレスなく、やるべき事ができて、すべき時に集中できるか。

・外出にがんばらない
もったいないと思わない。この機会に休む時間だと思っておく。

・食事は適当に
初日になんとなく下見して、日系・グローバル以外、ローカル未満(ローカルチェーン)程度にしておく。二日同じでも良しとする。

・朝は1時間フリーの時間をつくる
のんびり軽く作業したりしておくと、現場でスムーズ。別に何もしなくてもいい。結局何かしら考えるので。

・メモとかしてみる
いつも以上に気にする事が多いので、やっておきたい事を忘れないように。

・仕事の1時間くらい前はフリーにしておく
昼寝とか。ストレッチとか。

・一人の時間ができるいい機会にする
いろんな意味で保養しておくと、いい状態で日常生活に戻れる。

8分目という感じで。
まあ、下っ端だからできる事かもしれないですけど。

つくる事 [メモ]

・思い込みで取りかかる
・遊んでみて満足する
・やってみて指摘される
・指摘を受け入れてみる
・改めて基本に忠実に。でもこだわる所はやってみる。

5月21-22日 Singapore Arts Festival 大野慶人舞踏公演「空」 [operation]

Singapore Arts Festival 2011 における大野慶人舞踏公演 KUU (Emptiness) において、サウンドオペレーションとして参加しています。

Kuu (Emptiness)
21 May - 22 May Drama Centre Theatre

Yoshito Ohno (Japan)
8pm
Drama Center Theatre
$45, $20

2011年5月8日日曜日

5月13-14日 踊りに行くぜ!! II 東京公演(振替)[AAPA][SoundOperation][Performance]

AAPAとして参加している、"踊りに行くぜ"の公演を行います。結果的にタイムリーな内容となりました。日常と変化について考える作品です。
僕は走り回る音響をやります!!ぜひいらして下さい!!
(ご予約も承っております!)

地震の影響で中止とした3月11-12日の公演の振替公演となります。


~JCDNダンス作品クリエイション&全国巡回プロジェクト~
「踊りに行くぜ!!」Ⅱ(セカンド)東京公演(振替公演)

【日時】
5月13日(金)19:30
5月14日(土)14:00/18:00
※14日 18:00 公演終演後に<アーティスト本音トーク>あり

【会場】
アサヒ・アートスクエア 
東京都墨田区吾妻橋1-23-1 スーパードライホール4F

【入場料】
前売 一般3,000円/学生2,000円
当日 一律3,500円
※収益の一部を、東日本大震災のアートによる復興支援活動に充てます。

【上演作品】
「終わりの予兆」 
作・演出・構成:上本竜平/AAPA
出演:朝弘佳央理・國府田典明・永井美里・上本竜平
振付:永井美里
環境音響:國府田典明
美術:青木祐輔

他、
「CANARY-”S”の様相」作・演出・構成・振付:前納依里子
「カレイなる家族の食卓」作・構成・演出:村山華子
合計3作品

【ご予約】
JCDNダンスリザーブ http://dance.jcdn.org/
Tel.075-361-4685 e-mail:jcdn@jcdn.org (JCDN事務局)
もしくは、私まで

web site :  http://odori2.jcdn.org/

2011年4月30日土曜日

5月1日 PartyTime#23 [DJ]

2009年の12月の回からDJとして参加している"PartyTime" 23回目のイベントを5/1に開催します。(明日ですけど、、、そうなんです。すみません。でも、お知らせします。)

徐々に恒例となりつつある、リクエストDJmixを今回もプレゼント!!
当日もリクエスト曲を混ぜつつDJします!!これからも続いて行くので、ぜひご参加を!!

すっかりJ-POP DJになった印象すらありますが、ちゃんとお洒落なものも取り混ぜつつ(笑)、
しかし、J-POPのつなぎも、PCDJのおかげで、かなり熟れて(←コナレテってこう書くんだ!!)きております!!(スクラッチはできませんが、目指せ、ピストン!!)

311以降、鬱憤溜まった時期を過ごした上でのゴールデンウィークということで、歌える曲を中心にDJしますよ。歌いたい方はぜひいらして下さい!!一体感の中で歌うのは、カラオケともひと味もふた味も違いますよ!!GW前半戦、東京でまったりな方は、ぜひ!!

あと、少し時間経ってしまってますが、4月中頃に僕が行ってきた、仙台、石巻、女川の状況についてもご紹介する時間を設ける予定にしています。


PartyTime #23
2011.5.1
18:30-21:00+ (入場:18:00〜)
at 早稲田Le Cafe RETRO
5000縁(税込)

主催者より↓

※ 参加費の一部を寄付します。今回は義援金になります。自分達が笑えることで、誰かが笑顔になっていく。そんな関係も素敵だなと思うんで、協力よろしくお願いします☆

※ 毎回「どんな人が来てるのか知りたい」というリクエストは多くあるので、自分の応援している活動の仲間を紹介させてもらおうと思っています。ワールドカップじゃないけど、夢に向かって頑張ってる人を応援することで人は元気になれるものだと思ってます。ぜひ、元気をもらいに来てください。

※ PartyTimeとは…自分や仲間の友だちが一つ一つの活動の枠を超えて集まる、「全員集合」的な飲み会。自身の見聞を一気に広げる機会として、新しいことを始めるきっかけとして、久々の旧友との再会を楽しみに、ぜひ来てくださいな。お友だちも呼んでもらって全然OKです。


Party Time
http://welinkpartytime.blogspot.com/

Le Cafe RETRO
東京都新宿区西早稲田2-1-18
http://www.lecaferetro.jp/

2011年4月16日土曜日

[感じた事] 今私たちにできる事は本当に小さい(けど・・・)

んー。

まず、事実のご報告。
14日、15日と、石巻市のボランティアに参加してきました。アーティストのタノタイガさんの情報もあり、受け入れ態勢がしっかりしていて、初心者でもわかりやすいので、参加してきました。

タノタイガさんのブログ

いろいろ事情が掲載されていますので、ぜひ見てみてください。4/6あたりから、詳しく載っています。基本的には4/7の記事と僕の時も変わっていませんでした。


石巻市のボランティアの拠点は、石巻専修大学です。
受付について「ボランティア保険」は、自分の居住地の社会福祉協議会で入っておくのが基本という事。
現地でも入れますが、たぶん、準備して行った方が、先方の負担が軽くなるんじゃないかと思います。僕は台東区で加入して向かいました。その場で発行され、次の日から年度いっぱい有効。振込のために郵便局に一度行くので、その時間は予めみておいた方がいいです。

予め準備するものリスト
・マスク(なるべくしっかりしたものがおすすめ)
・帽子or汗対策のタオルなど(頭ぶつけたときの緩衝にも)
・ゴム手袋(作業用のざらざらしたもの)
・軍手(ゴム手袋の内側用、汗対策)
・長靴(僕は作業靴型、つま先に鉄板は行ってるやつ。底はスパイク的なもの。)
・長袖(泥がついてしまった物をよく運びます。ケガ予防も。)
・ウィンドブレーカーなど(僕はスノボスーツ使用しました。)
・昼食(仙台などで調達、石巻でも可。)
・水など(これからは暑いので1リットルくらいあるといいかも。)
・携帯電話(緊急地震速報のために。鳴ったら即安全確保。)
・ゴミ袋(多めに、自分の汚れた道具などを入れておくために。)
・(できれば)ヘルメット

こちらも参考になりました。
石巻市のボランティアセンターのサイトもご確認を。様子を確認するために前日に電話するのもありみたいです。

で、一日目は、海からは割と内陸に入った石巻バイパス辺り、川を上った津波の被害を受けたお宅の1Fの片付けでした。失礼かもしれませんが、わかりやすく伝えると、街中が水槽の中に入ってしまったという感じ。一ヶ月経っても、家の中に水が残っている。




家の方々は、想像よりも雰囲気が明るくて、少しほっとしました(皆さん強いんです)。1Fにある水に浸ってしまったものは、全て処分するとの事でした。ひたすら、ゴミ袋に家財を入れていく、運び出す。タンスの服が水を吸っていて重くなっている。津波があった11日から家の中は時間が止まっていました。物の多さは生活感を物語る。しかし、泥だらけ。畳は水を吸うと、大人4人でも重い。ガラスの破片も散っている。燃えるもの、燃えないものをわけながら、片付けていきます。幸いに天気がよくて、ただ、青空を背景にした家財が空しい。


ボランティアはだいたい6〜9人程度のチームで動くようです。この日のリーダーはまだ20歳前の若者です。地元の子で、一番頼りがいあって、素晴らしかった。


石巻で出たごみは、今回の震災対策のための集積地に運ばれるそうです。100年分のごみの量だそうです。

石巻では、キャンプもできます。僕は友人知人に会うために、夜は仙台に戻りました。物も仙台中心部なら基本不足ありませんので、その意味でも。(でも仙台にいながら車中泊。意外にHONDA FITは居心地がよく。後部座席をフラットにして、寝袋で寝てました。
移動は、とにかく行きも帰りも、三陸道は渋滞。電車もしばらく走らないし、支援車両も多いです。一般車は時間を見て、石巻に行く時は仙台は6時台前半に出ないと混みます。できるなら一般道で。45号線は、そんなに渋滞しません。

仙台駅と石巻専修大学は、ボランティアバス、有料の宮城交通バスもあります。
自動車で乗り込む場合は、作業時に使用するつもりで(受付で申し出ましょう)。荷物スペースもあるといいです。道具を載せます。また、夕方以降は車がないボランティアさんの足(買い出し等)として協力してあげてください。

二日目、渡波町という石巻市では被害がひどい地域。

海に近く、こんなに水面近いのかと驚きました。

聞けば、70cm超地盤沈下したそうです。そして、昼にはこんな感じ。
調べたら、明日(16日)から大潮で、高潮の警戒情報が出ていました。
畳を出し、泥を掃き出し、最低限の作業をして継続扱いということで、昼過ぎに切り上げ。
二日間のボランティアの予定は、少し早く終わりました。


賛否の程はあるかと思いますが、石巻まで来ていますし、もう少し知っておこうと思い、女川まで足を延ばしました。途中は、それ程ひどくはないですが、いよいよ女川というところで、、、

女川港を臨んでいます。

少し左に。建物は女川町役場です。

女川バイパスを高台から臨む。


ここからは感情的な事。
東京から仙台へ東北道で向かいました。福島は高速とはいえ、路面が波打ってるという情報。さあ、福島県という県境の看板を過ぎたとたん、防音壁が崩れている。(何もりちぎに。。。)ここから、被害を目の当たりにし始めます。NHKラジオで、緊急地震速報を警戒しながら進みました。

路面波打つ東北道を走る。夕方だったので、対向車線は、いくつもの警察車両集団とすれ違います。仙台南ICで降り、286号で仙台市内を目指しましたが、目立った被害は見受けられません。
一安心。
段差は所々あるけど。紳士服屋の店内照明は、いまや東京じゃあり得ない明るさだったし。

中心部の駐車場で一泊して、仙台東部道路から三陸道へ。仙台市は東部道路より東で津波被害。高くなっているので、海岸線まで見えました。TVで見ていた光景を初めて目にしました。
ついに来た。

石巻の市街地に入るといよいよ、津波被害地を走ります。道にこびりついている泥で実感。乾いた埃が舞っています。マスクはあった方がいい。回収を待つ、家財が道の両脇に並びます。石巻駅周辺も見ましたが、とにかく、一ヶ月経ったとは思えない。そして、何年かかるんだという感じ。

ひと月、全国民が三陸に集合して、片付ける、それくらいの改革が必要と思わせます。
石巻でもそんな感じ。がれきの高さも、基本、人の目線の高さ程度。でも、これは、三陸の被害の序の口。

そして、女川。3Fくらいまでの高さで、壊滅しています。目に入ってくる景色が、裁ききれなくて。とにかく圧倒されてしまう。一気に、いろんな事を考えさせられてしまって、頭がパンクしました。変な汗をかいて、自分は何をしに来たんだと思って、居てはいけないと思い、引き返しました。車の中でうめくしかなかった。

ものすごい事実が広がっているんです。現状、宮城では南部〜石巻の沿岸はボランティアが入れるよう(未確認、だいたい聞く話しでは。)ですが、それよりも奥は今は自衛隊の総力レベルなのでは。もう一ヶ月が過ぎたんです。次を始めるのに、見通しなんてつけられない、というのが本音だと思います。

この現実の大きさに「今私たちにできる事」といって、東京で想像してやれること。
これは本当にちっぽけな事なんだと痛感しました。
メディアを通じて伝わるのは、数十分、数百分の一、、、。計り知れない想像をしても、わからないと思います。それでも、支援していかなければ、いつまでたっても次に進めないのです。そのような覚悟を、心のどこかに持って、そして一生生きていく必要があります。

同じ時代に生活しています。ぜひ、お手伝いに現地に来て下さい。地続きの土地でひどい状況が広がっています。最初は家の片付けでさえ、取りかかる時は大変だなぁと思いました。それでも9人でやっていれば、その日に目標は達成できて、苦しさはありません。結束して作業していけば、気は楽に進んでいけるんです。


またレポートに戻りますが、
女川から仙台に戻るのに、野蒜を通って帰ってきました。ここも、手がついていないのではないかというくらい、惨状が広がっています。申し訳なくて、写真は撮りませんでした。自分の記憶に留め、人に話しをして伝えていきたいと思います。

松島は被害が小さいそうです。このような大災害があっても、このように残ってきたのかなあと思わせられました。素晴らしいところです。七ヶ浜は、丘の上と下のギャップがあまりにもある。塩釜の中の方までは、ちょっとわかりません。45号線辺りを通っていくだけで、被害があったことはわかります。

そして仙台港の北にたどりつき、まだ日があったので、東部道路より東側の閖上に抜ける道路を走ってみました。ここは、、、。
語弊がないように。確かに、もともと田んぼ地帯ではあるんです。

荒浜小学校あたりはこんな感じ。


逆行で市街地が見えないのが憎い。

今日仙台は桜が満開になったそうです。


被害の範囲はとにかく広いですね。そして、その場所毎に事情があります。
全国ニュースは、福島の放射能問題がトップに来ます。福島も大変な状況です。東京より福島に近い宮城では津波被害をどう片付けるのか、奮闘しています。茨城も同様なのかと思います。他の被災地域も。

僕も含めて、帰る場所が無事な方々は、それぞれゆかりがある地に、ボランティアに行って少しだけでもお手伝いして、様子を知って、戻って友人に話をする。そして、それを聞いた人々がまた行動する。この連鎖が必要なんじゃないかと思います。

否が応でも、次の時代に突入してしまったのではないでしょうか。やるしかないんです。共に生きていきましょう。